FAS住まい新聞11月号の今回は雨の多い時期のエアコンの使い方についてお伝えします。
◇雨が多い季節の洗濯物◇
冬の長い北海道や、雨や雪の多い日本海側に暮らす方々は、以前より室内干しが当たり前なのではないでしょうか。
雨が多く湿度の高い中で、さらに家の中で洗濯物を干すと、気が付けば家中カビだらけなんてことになってしまいます。
そこで必要となってくるのがエアコンのドライ運転(除湿運転)です。
◇エアコンのドライ運転について◇
エアコンの除湿運転は、大きく分けて2パターンが存在します。
その一つが「弱冷房除湿」と言われる方法です。
この除湿運転は読んで字のごとく、弱い冷房運転で除湿する方法です。
欠点としてはあくまで冷房運転の延長線上の為、取り入れる空気、つまり室内の温度がある程度高くないと湿気を回収できないことです。
6月初旬や、10月といった秋の季節ではあまり湿気が回収することが出来ません。
もう一方の除湿運転の方法が「再熱除湿」と呼ばれる方法です。
この「再熱除湿」は、「弱冷房除湿」と違い、エアコンの熱交換器と呼ばれる部分を冷房と同じようにかなり冷やし湿気を回収します。
ただそのまま冷たい空気を室内に入れると不快ですので、この空気を温めてから室内に戻すといった除湿運転です。
当然「弱冷房除湿」より効率よく湿気を回収します。
しかし、冷やし、また温めて室内に戻すのでその分の電気料がかかります。
この2つの除湿方法は、各エアコンメーカーさんによって様々な呼び方がありますが、多くはこの2つの除湿方法になります。
◇エアコンの臭い対策◇
よく問題になる、エアコンからの臭いの原因は「カビ」が殆どです。
エアコンの冷房や除湿運転では、室内機内部で空気が冷やされ結露するため、湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい状態になっています。
そのまま放置しているとどうしてもカビの温床となり、臭いの原因となります。
既に臭いがする場合は、エアコン清掃業者に依頼、もしくは自己責任のもとエアコン清掃キットを購入して清掃する必要があります。
その後、冷房や除湿運転後は、「内部クリーン」や「過熱除菌」といった機能を使用することをお勧めいたします。
この機能では、湿ったエアコンの内部を乾燥させ、カビの発生を抑制することができます。
「内部クリーン」「過熱除湿」の設定方法は、機種によって異なりますので、お持ちの取り扱い説明書をご確認ください。(※この機能はエアコン内部の乾燥を優先するため、お部屋の温度が約2~3℃上昇と、湿度があがることもあります)
快適健康な暮らしの為にも、エアコンの持つ機能を利用してください
(著・事業推進本部 藤原智人)